● 円安下の海外商標出願-助成金・補助金の活用
円安が一向に収まりませんね・・・
2022年の10月頃からでしょうか、もう2年以上、1米ドルが150円前後という歴史的円安の状況が続いています。
一般論として、円安の状況下では輸出業は好調となる一方、輸入業は苦戦を強いられることになります。
この点、海外商標出願(外国商標出願)については、輸入業に相当し、現地代理人費用や現地特許庁費用等を外貨で支払う必要があり、円安では実費が高額となってしまうため、負担感が増します。
また、マドプロ(マドリッド協定議定書に基づく商標の国際登録出願:商標の国際登録制度)では、スイスフランでWIPO(世界知的所有権機関)の費用を支払う必要がありますが、ここのところ1スイスフランは170円~180円程で推移しているため、米ドルの場合よりも更に費用的負担感が増すことになります。
かかる状況下、中小企業におかれましては、中小企業等海外展開支援事業費補助金(海外出願支援事業)や、中小企業等海外展開支援事業費補助金(海外権利化支援事業)、東京都知的財産総合センターの外国商標出願費用助成事業のご活用をお勧めします。
いずれの事業につきましても、海外商標出願については最大で60万円(助成率・補助率は1/2)まで助成金・補助金が出ますので、極端な円安による割高分も十分カバーできます。
まず、中小企業等海外展開支援事業費補助金(海外出願支援事業)につきましては、各都道府県の中小企業総合支援センターや発明協会、産業振興センター、産業支援機構などにおいて、申請を受け付けています。
https://www.jpo.go.jp/support/chusho/shien_gaikokusyutugan.html
次に、中小企業等海外展開支援事業費補助金(海外権利化支援事業)につきましては、年に3回、特許庁補助金として一般社団法人発明推進協会が申請を受け付けています。本補助金につきましては、日本全国からの申請を受け付けています。
https://www.jiii.or.jp/kaigai-hojo/index.html
また、外国商標出願費用助成事業につきましては、年に2回、東京都知的財産総合センターが申請を受け付けています。なお、本助成金につきましては、令和6年より、国が提供する電子申請システム「Jグランツ」での受付となり、このシステムを利用するには、法人・個人事業主向けの共通認証システムである「GビズIDプライムアカウント」の取得が必要となりますので、注意が必要です。
https://www.tokyo-kosha.or.jp/chizai/josei/shohyo/
JPBRANDZでは、東京都はもちろん、日本全国の都道府県等における助成金・補助金申請のサポートを行っていますので、海外商標出願(外国商標出願)をご検討の際には、是非ご相談ください!